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番組審議会議事録

放送番組編集の基準

開催年月日 令和4年11月30日
開催場所 東京都港区六本木3丁目16番33号
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ

(審議委員とのメールによる意見交換型式にて開催)
出席者 委員の総数 7名
出席委員数 7名
出席委員の氏名 栗田委員、高野委員、木村委員、田中委員、福島委員、宮島委員、森委員
放送事業者側出席者氏名 中野執行役員、須藤ジェネラルマネージャー、亀田部長、保田部長
議題
  • 審議対象番組に対する感想及び意見
議事の概要

審議いただく番組内容について

  • 1. 人気アーティストの特番企画~ライブ番組放送
     M-ON! LIVE 大原櫻子 「大原櫻子 Premium Concert 2022『For You~あなたが作る櫻子Live~』」
     M-ON! LIVE ZARD 「ZARD “What a beautiful memory ~軌跡~”」
  • 2. 話題のアーティストに迫った特別番組の放送
     Da-iCE meets GOAT
     M-ON! SPECIAL 「乃木坂46」 ~好きというのはロックだぜ!~
     M-ON! SPECIAL 「GAKU-MC」 ~夢の途中~
  • 3. アニソン・声優アーティストの特番&ライブ
     M-ON! LIVE 鈴村健一 「鈴村健一 LIVE TOUR 2022 "ぶらいと"」
     M-ON! SPECIAL 「寺島拓篤」 ~LAYERING~
  • 4. MUSIC ON! TVだから放送できる、K-POPアーティスト特番・ライブ
     M-ON! SPECIAL 「CRAVITY」
  •  M-ON! LIVE ATBO 「ATBO DEBUT SHOWCASE <The Beginning : 開花>」
審議内容

意見交換・質疑応答

◆人気アーティストの特番企画~ライブ番組放送

栗田委員:

  • 大原櫻子さんのライブはプリミティブ感を感じさせる映像が良く、グッと引き込まれた。ZARDは多くの音楽ファンからリスペクトされているアーティストはやはり偉大だと感じる映像だった。MUSIC ON! TV目線での80'sアーティストのドキュメンタリーも見てみたい。

高野委員:

  • ライブ番組においてターゲットの解像度はとても重要で、それはそのまま構成に関わってくると思う。その意味で今回の2アーティストのライブはバランスが良く映像が構成されていて視聴側のマインドセットも「見る気」になる形になっているように感じた。

木村委員:

  • 今もなおその魅力は忘れることなく語り継がれているZARD。仲間のミュージシャンによりこのようなスペシャルライブが実現し、多くの視聴者に届けられるということはとても素敵なことであると感じた。時が経過しても、名曲は永遠に語り継がれていくことを痛感した。

田中委員:

  • ライブ映像のクオリティは相変わらず高く、現場の臨場感をそのまま感じられるような映像作品になっていると思う。ZARDのライブは往年のアーティストが勢揃いで、MUSIC ON! TVのメインユーザー層との親和性が高そうだと感じた。

福島委員:

  • 今回もクオリティの高いライブ番組だと思った。しかし、オンラインライブでの生配信、アーカイブ配信という選択肢が当たり前となった時代、いかにMUSIC ON! TV独自の付加価値を視聴者にわかりやすく提案できるかが大事だと思う。

宮島委員:

  • 配信よりもテレビで放送を見たいと思う層にしっかりとハマるチョイスで最適だと感じた。今後は、今まで以上にライブ放送のアーティスト選択に関してはファン心理の見極めも大切になってくるのかなと思う。

森委員:

  • ZARDの30周年ライブ企画『what a beautiful memory~軌跡~』はとにかく目を引いた。スクリーンに映る坂井泉水と、生のバンド演奏の時空を超えた共演は、まさしくこの番組が示すように、映像というパッケージで「ひとつの完成品」の形に仕上げられる質のものではないかと思う。

◆話題のアーティストに迫った特別番組の放送

栗田委員:

  • 「Da-iCE meets GOAT」はメンバーの成長にもつながる企画なので、マネージャー的観点から見ても非常に楽しみだった。また、アーティストの深掘りは第三者のインタビューがあると人間性が浮かび上がってくるので興味が深まると思う。

高野委員:

  • 「Da-iCE meets GOAT」はゲストにスポットライトが浴びており、それをメンバーも分かった上で吸収しようという構図ができているのが素晴らしい。他の番組も含め、音楽メインではなく、「人」に視点を合わせるような番組がもっと増えるといいと思う。

木村委員:

  • 「Da-iCE meets GOAT」は5ヶ月連続で、アーティストの魅力に迫れる番組は素晴らしい。普段なかなか触れない世界や、考え方に触れたとき、本人たちがどう考え、行動していくのかなど、いつもとは違った姿を見る事ができる貴重な番組だったと覆う。

田中委員:

  • どのアーティストの番組もコンテンツとしての魅力が高く、ファンは必見の番組になっていると感じた。各アーティストのYouTubeチャンネルなどではできないようなスケールの大きな内容になっていて、編集も含めてテレビ番組としての良さがとても出ている。

福島委員:

  • アーティスト特番の主題を、アートや社会的なテーマとしてゲストである美術家とアーティストのトークを通じて学びを得られることは、コスパを重視する今の時代のエンタテインメントに向いていると思った。

宮島委員:

  • 「Da-iCE meets GOAT」は素直に素晴らしいコンテンツだと思う。このようなアーティストの顔を見られるのもMUSIC ON! TVのこの企画があってこそだと思うので、色んなアーティストのここでしか見ることができない新鮮な表情をどんどん見せていって欲しい。

森委員:

  • 質の高い撮り下ろし番組がそろっている。「Da-iCE meets GOAT」はバラエティ系の作りだが人選が面白い。視聴者の「世界を広げる」という意味で、ある種理想的な転倒も起こるのではないかと思った。GAKU-MCの30周年特別番組はコメントゲストも充実しているし、日本のヒップホップ史とJ-POPの交差領域などを振り返りつつ、長年活動を続けているGAKU-MCの哲学や人となりを知れる、貴重なアーティスト・ドキュメンタリーになっている。

◆アニソン・声優アーティストの特番&ライブ

栗田委員:

  • アニソン・声優アーティストの方々はエンターテイナーで、クオリティもあるので安心して見ることができた。また、番組作りも安定しているので、このジャンルとK-POPはMUSIC ON! TVの定番になっていると思う。

高野委員:

  • 声優名や作品名で認知している層に、声優アーティストの内面や考え、言葉をフォーカスすることによって、一段階興味歓喜のレベルが上がる。そういう役割を担えるのは非常に価値があると思う。

木村委員:

  • アニソン・声優分野の出演者は皆、話がとても上手だなと感じる。個性も強いので、よく知らない声優であっても記憶に残るので、今後も楽しみ。

田中委員:

  • 地上波や配信等でも声優アーティストにフォーカスしたような番組は存在するが、音楽的な文脈で一人ひとりのアーティストをきちんと深堀りしていくようなコンテンツはMUSIC ON! TVならではの魅力だと感じる。

福島委員:

  • アニソン系は、MUSIC ON! TVならではのブランディングにぴったりなコンテンツだと思う。より枠を増やして重視していくべき。

宮島委員:

  • かなり安定した高いクオリティのライブや番組が制作されていて、強みの一角を担うジャンルと言っても過言ではないと思う。今後は確実に他よりも質の高い企画が出てくると期待しているので、硬派に振り切るのか、柔軟に振り切るのかなど、舵を切っても良いタイミングな気もする。

森委員:

  • ひたすら安定感がある。MUSIC ON! TVのストロングポイントのひとつであるアニメ・声優コテゴリーは、依然ファンコンテンツとしてユーザーの信頼は極めて高いのではないかと思える。その一方、そろそろなにか斬新なアプローチの試みがあっていいとも思う。

◆MUSIC ON! TVだから放送できる、K-POPアーティスト特番・ライブ

栗田委員:

  • 定番なので番組作りに新しさは感じなかったが、一方でアーティストの新陳代謝があるし、クオリティも上がっているのでこれで良いとも思った。

高野委員:

  • K-POPはMUSIC ON! TVの武器として普遍的な価値だと思う一方、自分達でコンテンツを作り発信することができる側面もあり、同じような番組なら作ろうと思えば作れてしまうと思う。今後のポイントは誰に向けて作れるかが差別化できる一番のポイントだと思う。

木村委員:

  • さすが、MUSIC ON! TVの得意分野ということで、華があり、楽しいコンテンツだと思った。

田中委員:

  • 本国でデビューしたばかりのアーティスト等をこのように紹介していくことで、後に日本デビューした際にもそのアーティストのコンテンツを作りやすくなる事もあると思うので、今後に向けてもとても良いコンテンツだと思う。

福島委員:

  • K-POPコンテンツも、MUSIC ON! TVならではのブランディングに合うコンテンツなので、ここでしか観られないスペシャルな、より攻めた幅の広い情報発信に期待をしたい。

宮島委員:

  • さすがMUSIC ON! TVのストロングポイントであるK-POPだなという印象。このように自然体な姿が見ることができるのはファン心理を隅々まで理解してくれていると感じた。

森委員:

  • K-POPカテゴリーも、アニメ・声優と同様、MUSIC ON! TVの蓄積と信頼による安定感に満ちている。ファンコンテンツとしては申し分ないように思えるが、いかにもバラエティ然とした内容だけではなく、アーティストたちのシリアスな局面に焦点をグッと当てていくものが、もっと増えてもいいと思った。

◆その他、MUSIC ON! TVの放送全般に関するご意見など

高野委員:

  • ドキュメンタリーやインタビューというのは元来コアファンが楽しむもの。だが、構成含めてアーティストの名前だけは知っている程度のターゲットに対して、人からファン化を図るというのは素晴らしいアプローチだと思うし、アーティスト、視聴者、MUSIC ON! TVの相互関係が築けると良いと思った。

木村委員:

  • 様々な動画コンテンツが溢れる世の中ではありますが、引き続きMUSIC ON! TVらしいコンテンツを楽しみにしている。

田中委員:

  • 既存のライブコンテンツや、各アーティストの特集番組などかゆいところに手が届く番組が多数編成されていて、とても安心感がある。今後はサブスクリプションやのバイラルチャートの上位、SNSで話題になったアーティストなどを少しずつでも紹介していくようなコンテンツがあると良いと思う。また、過去の名曲を取り上げて、その楽曲の音楽的な構造などを掘り下げながら、なぜその曲が愛されるかということを音楽的ロジックに当てはめて解説するような番組なども見てみたい。

福島委員:

  • ストリーミングの浸透によって、日々リリースされる楽曲数やアーティスト数は増え、シーンが細分化して全体像を掴みにくくなっている昨今。MUSIC ON! TVとして、どの分野に注力して、さらに次の時代との接点をどんなアーティストをフィーチャーすることでメディア力をつけていくのか。付加価値の高いクローズドな魅力、さらにSNS連動や、他メディアとの連携などオープンな発信力の両面に力を入れてほしいと思う。

宮島委員:

  • MUSIC ON! TVが今まで培ってきた、アーティストやその周りとの信頼関係の深さは他に負けない強みだと思う。番組のクオリティの高さには凄みも感じているので、痒いところに手が届くワクワクする番組を引き続き楽しみにしている。

森委員:

  • 通例は「アニメ・声優」「K-POP」カテゴリーの強さが目立っていた印象だったが、今回はそれ以外の番組の質の高さに感動した。プラットフォームが多様化すればするほど、結局は番組作り、コンテンツとしてのクオリティがシンプルに求められる状況になっているはずなので、そこにしっかり対応されているMUSIC ON! TVの仕事は素晴らしいと思う。

以上